周りには幸せそうなカップルがたくさん。
「……キレイだね」
ツリーを見ながらつぶやく。
こんなに幸せな雰囲気に包まれているのに。
私の頭の中に浮かぶのは、さっき見た日生くんと伊吹ちゃんの姿。
ふたりは、あのあとどこに行ったんだろう?
どんなデートをしているんだろう?
さっきから、そんなことばかり考えてる。
「向こうの方も行ってみようか」
爽くんが私の手をつないで歩き出した。
メインのクリスマスツリーから少し離れた所は、街灯がクリスマス仕様になっている。
でも、ほとんど人はいなくてさっきより静か。
私は、何も言葉が見つからずにただ黙っていた。
「……なんか、夢みたいだな」
沈黙を破って爽くんが静かに言った。
見上げると、爽くんは少し照れたような表情で言葉を続けた。
「クリスマスイブに好きな子と一緒に過ごせるなんてさ」
「………」
爽くんの言葉に、鼓動が高鳴る。
そんな風にストレートに言われたら照れるよ。

