天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


「どうした?」

爽くんも私の視線に気づいて窓の外を見た。

でも、その時には、ふたりはもう人混みにまぎれていた。

「なんでもないよ、食べよう」

明るくそう言って、私は注文したポテトに手を伸ばした。

それから爽くんと他愛もない話をしながらご飯を食べて、ショッピング街にあるお店を見て回った。

でも、さっき見た日生くんと伊吹ちゃんの姿が時々浮かんできて。

そのたびに胸の奥がチクリと痛んだ。

「そろそろ大広場の方行くか?」

お店を出て、爽くんが言った。

気づけば外はもう薄暗くなっていて、クリスマスムードを盛り上げるイルミネーションが点灯されていた。

ここのショッピング街は、すぐ隣に大広場と言われる公園みたいな場所があって、毎年クリスマスになると数メートルある大きなクリスマスツリーが飾られている。

地元ではクリスマスの人気デートスポットになっているんだ。

大広場に着くとクリスマスの定番ソングが大音量で流れていて、大きなツリーのイルミネーションがさらにロマンチックな雰囲気を醸し出していた。