爽くんより先に注文を終えた私は、席を取るべく店内を見渡した。
ほとんどの席が埋まっている中、一番奥の窓側の席が2人分空いてるのを見つけて、席に着いた。
爽くんが来るのを待ちながら、何気なく窓の外を見る。
いい天気で綺麗な青空が広がっている。
お店の飾りつけもBGMもあちこちがクリスマスムードで、親子やカップルが楽しそうに通り過ぎて行くのが見える。
そんなたくさんの人たちの中、あるカップルに目が留まった。
私服だから、すぐにはわからなかったけど。
でも、見覚えのあるふたり。
華やかで目立つ美男美女のふたり。
周りにいる人たちが一瞬振り返ってふたりを見ている。
どうしてよりにもよってこんな時に見てしまうんだろう。
手をつないで歩いている、どこからみても微笑ましいカップル。
それは……日生くんと伊吹ちゃんだった。
「お待たせ」
爽くんの声が聞こえて、私は慌てて視線を目の前のテーブルに戻した。
でも、ふたりの姿が気になって、さりげなくまた窓の方に視線を向けていた。

