なんとか授業を終えて、放課後。
だるい体を引きずるように、廊下を歩く。
最近寒くなって来たし、風邪ひいたのかな。
テスト前に体調崩すなんてやだな……。
ぼんやりそんなことを考えながら歩いていたら、急にめまいがした。
慌ててその場にしゃがみこむ。
……どうしよう。
本格的に具合悪い。
保健室で休んで帰った方がいいかも。
でも、体がだるくて動けないよ……。
私はその場にうずくまったまま、意識が遠のいていった。
―――………
……き。……さ、き……
ふわふわ、柔らかい光の中。
誰かが私の名前を呼んでる。
……誰……?
聞き覚えのある声。
この声は……。
「……日生くん……?」
呼びかけると、日生くんが優しい笑顔を私に向けてくれた。
その笑顔に、鼓動が高鳴る。
これは夢だよね……?
だって今、日生くんは伊吹ちゃんとつきあってて。
きっと、私にはこんな笑顔を見せてはくれない。
