「…ちょっ…離してよ」
咲姫は困惑したように、慌てて手をふりほどこうとしたけど。
俺はそのまま掴んでいた腕を強く引き寄せて、咲姫を抱きしめた。
「なにす…「返事、聞かせて」
咲姫の言葉を遮って言う。
聞くなら今しかない。
「俺、本気だから」
いつも素直になれなくてからかってばかりだけど、咲姫を好きだっていう気持ちは冗談じゃなくて本気だから…今度はちゃんと伝えたい。
「咲姫には…ただの幼なじみじゃなくて、彼女になってほしい」
ホントはずっとそう思ってた。
「………」
いつもと違う俺の様子に戸惑っているのか、咲姫は無言のまま固まっている。
今、咲姫の答えが聞きたい。
「咲姫、俺とつきあって?」
抱きしめていた腕をほどいて咲姫の目を見て訊くと、咲姫は少しためらいながらも確かに頷いた。
やっと素直になれて咲姫に気持ちが届いたことが嬉しくて。
その日以来、俺は咲姫とつきあっていることを堂々と口にしている。
