天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


……!?

聞き間違いじゃないよね?

「ホントに?」

私が訊き返すと、

「うん。これからよろしく」

そう言って日生くんが笑ってくれた。

それから数日後の昼休み。

いつものように、流風と咲姫と中庭でお弁当を食べていた。

11月に入って季節はすっかり秋。

さすがに風が冷たくなってきたから、そろそろ中庭じゃなくて室内に移動した方がよさそう。

なんて思っていたら、夏川くんが咲姫に会いに来て、とたんに甘い空気が漂う。

「昼間からみせつけてくれるねぇ」

ふたりのやり取りを見ていた流風が、冷やかすように言って。

「夏川くん、咲姫にメロメロだね」

私もそれに便乗して笑いながら言った。

文化祭以後、咲姫は幼なじみの夏川くんとつきあい始めた。

今までの夏川くんは咲姫にわざと憎まれ口ばかり叩いてたけど、付き合い始めてからはストレートになった。

きっと、幼なじみから恋人と言う関係になったことが、すごく嬉しいんだろうな。

咲姫は咲姫で、小さい頃に夏川くんにからかわれたことで、男の子が苦手になったみたいだけど、夏川のホントの気持ちを知って、少しずつ気持ちが変わり始めてるみたいだし。