天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


……うわ、ほんとに小さいな。

すぐ隣だと、さらに小さく感じる。

「あ、あの、ありがとうございました!」

女の子は頭を下げてお礼を言うと、改札に向かって猛ダッシュしていった。

(がんばれ)

一生懸命走ってる姿がなんだかかわいらしく見えた。

……って俺も遅刻ギリギリなんだ。

慌てて学校に向かい、自分のクラスを確認して教室に入る。

その瞬間、教室にいた女子が騒ぎ始めた。

朝からなんなんだよ。

俺はアイドルじゃないんだけど。

うんざりしながら自分の席へ向かう途中、見覚えのある女の子の顔が見えた。

さっきの子だ。

同じ学校なのは制服でわかってたけど、同じクラスだったんだ。

「間に合って良かったね」

笑顔で声をかけて席に着いた。

「ちょっと篠宮さん、日生くんと知り合い!?」

「いや、知り合いっていうほどでは……」

2人の会話が聞こえる。

名前、篠宮さんっていうのか。

「日生くんって、中学時代からカッコイイって人気あるんだよ~」

「……そうなんだ……」