その途中で偶然校舎裏を通りかかった時、人影が見えた。
しかも、どうやらカップルらしく、抱きしめ合ってる。
誰も来ないからって、こんなところでイチャつくなよ。
と思って引き返そうとして、女の子の後姿を見て気づいてしまった。
咲姫?
しかも、相手の男は……夏川だった。
なんだ、そういうことか。
男嫌いにさせたヤツのこと好きなわけないって思ってたけど、そうじゃなかったのか……。
男子が苦手って言いながらも俺にはだいぶ気を許してたような態度だったから、もしかしたらって期待してたけど。
それはただの自惚れだったんだな。
あれが咲姫の出した答えなんだ。
今日、チャンスがあったら咲姫とちゃんと話をしようと思ってた。
そこで俺の気持ちも言おうと思ってた。
でも……もう遅いよな。
俺はふたりに気づかれないように静かにその場を離れた。
