でもそれが、私を好きだっていう気持ちの裏返しだったって知って。
正直すごく戸惑ってる。
それに、私は爽くんじゃなくて……日生くんが好き。
だけど、それは誰にも言えない想いで。
しかも、私は自分から諦めるって決めたんだ。
なのになかなかあきらめる決心がつかなかった。
もういい加減きっぱり諦めなくちゃ。
やっぱり、日生くんには伊吹ちゃんが似合ってる。
伊吹ちゃんだって、中学時代から日生くんのことを想ってて、やっといい雰囲気になれたんだ。
このままふたりはうまくいくかもしれない。
「………」
考え込んで黙ったままの私から、爽くんがそっと体を離した。
そして、私の顔を覗きこんで言った。
「咲姫、俺とつきあって?」
その言葉に、私は……
――ゆっくり、頷いていた。

