天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


【Side 玲央】


咲姫の様子が変だ。

2学期に入ってから、ほとんど話さず目も合わせない。

親睦会の時も、ほとんど話さなかった。

男子と関わるのが苦手と言いつつ、俺とは結構普通に接してくれるようになってたのに。

俺と体育館でふたりきりでいたってウワサが原因なのか?

それとも、何か別の理由があるのか?

ちゃんと話すこともできないまま、気づけば文化祭まであと1週間という時期になっていた。

「届かない~」

放課後、クラスの出し物の準備中。

廊下のクラス掲示板で、届かずに格闘している咲姫を見かけた。

相変わらず小さいんだな。

まぁ、身長は数ヶ月でそんなに急激に伸びるものでもないだろうけど。

「ここにつければいい?」

言いながら咲姫が手に持っている飾りをつけた。

「……ありがと」

咲姫が振り返った瞬間、少し戸惑ったような表情を浮かべた。

……?