「は?あんたは先輩の事、好きじゃないんでしょ?つーか、何で泣いてんの?」 遥を驚かせるくらい、気がつくと理央は、ポロポロと涙をこぼし、理科室の床を濡らしていた。 好きじゃない? それなら、こんな気持ちになるはずがない。 昨日からこんなにずっと、胸が痛くなるはずがない。 こんなに、不安に押し潰されそうな気持ちになるはずがない。 いつだって、私を一番に考えてくれる悠斗の存在がこんなにも尊く、そして、涙が止まらないくらい切なくなるのは… 私が悠斗を好きだからだ――――――