「秀一くん、今日はもう帰ってくれないか、芹那を病院に連れていく」

「俺も連れてってください」

「ここからは家族の問題だ、連れてきてもらって悪いが今日は帰ってくれ」

「……分かりました、何も出来ずにすみません」

「連れてきてくれただけで助かったよ、ありがとう」

お父さんと男の子が話をして、見知らぬ男の子は帰った。

幼なじみ……?って言ってたよね。

なんで覚えてないのかな私。

私たちは、そのまま病院に向かった。

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娘さんは、おそらく記憶障害で間違いないでしょう。

脳にも異常はなく、ストレスによるものだと思います。

記憶の健忘が起きている状態です。

少しずつ記憶を取り戻していきましょう。

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病院の先生は、記憶障害と言った。

その男の子に関する記憶だけが抜け落ちている可能性が高いんだって。

わたし、あの男の子と何かあったのかな。

「思い出せない…ッ…わからないッ…ッ…なんでッ…ッ…」