ふたりの王子は時々甘くて時々苦い。


「さっさとしろ。」


「ごめんごめん」


瑠衣は先にローファーを履いて待っていた。

私たちが通う高校は女子はセーラー服、男子は学ランとなっていた。

中学はブレザーだったから少し違和感あるけど、制服は可愛いし満足している。


「じゃあ母さんいってくるね。」


「いってきまーーす!!」


「はいいってらっしゃい。」


私達3人は家を出て学校へと向かった。


「妃依、絶対学校で話しかけるなよ。」


「瑠衣なんてこと言うんだ。妃依、俺には全然話しかけていいからね。」


「はいはい……」


手のかかる兄たちだ………。