「妃依ーー、起きなさいよー!!!」


「もうちょっとだけ……」


いつも通りの朝。

私、如月妃依(きさらぎ ひより)は今日から高校1年生になる。


中高一貫というのもあって新しく友達ができるかな……などの不安は全くない。


「妃依!!!いい加減にしなさい!!!!」


「……わかったよ。」



ままの大きな声でしっかり目が覚めた私は、自分の部屋
から出てすぐに洗面所に向かった。


「おはよ、妃依。」


「理久おはよぉ……」


「眠そうだな。。」



洗面所に立っていたのは双子の兄、如月理久(きさらぎ りく)。
私の1個上の兄で、かっこよくて優しくて頼りがいがある。