ふたりの王子は時々甘くて時々苦い。



昨日、あんな話をしてしまったから変に意識してしまう……


「ほらできた。これでバッチリ」


理久は私の頭を撫で、リビングに向かってしまった。


ほんと、いつもはこんなことしないくせに……!!!!


私は鏡を見て、少し顔が赤くなっていることに気づいた。

今までは兄妹と思いながら暮らしていたけど、本当は他人だと思うと心が痛かった。


だからこそ、理久の気持ちも受け入れるのが怖かった。


「あれ、瑠衣は?」


「瑠衣はまだねてる、どーせ遅刻でしょ。」


「ふーん。」