「とは言うものの女子と老人の長旅となればのぅ…呑気に構えられる状況でも無い…」

殿は、そう言ったっきり渋い顔をして考え込み

「藩の資財に手を付けると口やかましい家老がうるさいのだが…」

そう言ってガサゴソして、ある紙を差し出した。

「何これ?」

3人とも見た事無いシロモノ…って言うか何書いてあるか解らん。

「これは、我が藩発行の高速籠チケットじゃ。我が藩と提携しておる籠屋ならば、どこでも使えるフリーパスじゃ」

フリーパスチケットねぇ…