くの一反省帖2〜カステラが待ってる〜

「十兵衛〜」

「十兵衛様ぁ〜」

突然女の声で名前を呼ばれた十兵衛…石の様に固まる。

「田島様…この者どもは?」

不審がる下っぱ侍

「ワシは、このような赤茶けた髪の女子など知らぬ」

ったく…無視かよ

「十兵衛様…私達をお見捨てになるのでございますか?」

あらら白雪泣き崩れちゃったよ。

「私達は殿に長崎での騒動の原因を突き止める様に申しつかりました…ですが…年端もいかぬ無知な娘子には荷が重すぎる任務…全て十兵衛様頼みでした…ですが十兵衛様が協力してくれないとなれば私達は殿にどう説明すれば良いのですか?」

やっぱりこの手の泣き落としは白雪の出番だな

十兵衛に通じるかな?