晴れ時々、零れ桜

教室の扉の前で優と別れ、深呼吸をしながら足を踏み出した。

朝読んでた本、どこまで読んだっけな。なんて余裕なことを思い出しながら自分の席を見た瞬間、顔が赤くなっていくのが分かった。

机の横に桜田君がいたのだ。

かっこ

「やっときた。」

「なんでここにいるの?」

「?俺もこの教室だから。」

いやいや、それは公園で聞いた。私が聞きたいのは、なんで私の帰りを私の席で、待っているのかということだ。

「私のこと、まってたの?」

そう聞くと、彼はうんと首を縦に振った。

「せっかく友達になれたから、一緒にいようと思ってさ。」

この人、素で言ってんの!?恥ずかしい。

「朝の人と一緒にいなくていいの?」

「朝?あぁ、あいつは友達じゃない。」

へぇ~...