蝶と柊 ~冷たくて甘い君~





外は日が暮れ始めており、月が顔を覗かせている。



そろそろ帰らなくちゃ。



_そう思っていたのだが。



ドーナツ屋さんを出て学校の隣駅までの道を歩いている途中のこと。



「ねーねー、おねーさーん」



「今からどこいくのー?」



「俺たちと遊ぼーぜー」



髪色がとってもカラフルで、あからさまにガラの悪そうな男3人に話しかけられ、あっという間に囲まれる私。



普段ならあっさりかわすのに、今は…身体が震えてる。



言葉を発することもままならず、立っているので精一杯だ。



「何も言わないってことは、あそんでくれるってことだよねん」



「…ち、ちが」



やっとのことで紡いだ声は、



「じゃあちょーっとだけ眠っててもらうね~」



そんな怪しい企みの声に掻き消される。



直後、口と鼻を男にハンカチで覆われ、呼吸を奪われる。



「んんっ……!」



軽くではあるものの胸にも触れられ、気持ち悪い。



「嫌がってる表情、唆る~」



_ズキン。



こんな時に、頭まで痛む。



嫌だ。誰か。助けて。



ハンカチから漂う甘い香りに意識は蝕まれ、私は意識を手放してしまった。



「いい手土産だぜ」



そんな言葉を聴いたのを最後に。