ぐわっと揺れて熱に溶かされそうなのに……俐月くんの声はクリアに聞こえる。
「……ちゃんと言えよ」
「っ、俐月くんの……です」
「んじゃ、なんで俺以外の男の前で顔赤くしてんの?」
「そ、それは……っ」
言えない。
他の人から見て、自分が俐月くんに大切にされてるように映ってるのがうれしいなんて。
自惚れるなとか言われそう。
口をギュッとつぐんだまま、隙をついて背を向けた。
「へぇ……それで逃げたつもり」
散々乱されたブラウスを、肩が見えるまで下ろされた。
肌に触れる空気は冷たいのに……落ちてくる俐月くんの唇はとっても熱い。
「やっ、うぅ……」
ベッドのシーツをクシャッとつかむ。
声を我慢したくて枕に顔を埋めるけど苦しい。
それに……。
「言えよ羽瑠」

