中学校までは一緒だったけど、今は高校が離れてしまって会う機会も減ってしまったそう。
家が隣同士だから会おうと思えば会えるけど、なかなか勇気が出ないみたい。
なんだかうらやましいなって思う。
さっき好きな人って聞いて、自然と俐月くんの顔が浮かんだ。
わたし俐月くんのこと好きなのかな。
今までそんなの考えたこともなかったけど。
わたしたちは最良の支配者と服従者って関係で成り立っているだけで……そこに恋愛感情って芽生えたりするのかな。
* * *
それからまた数日後。
「あっ、椎波さん。偶然ですね」
勉強するため図書室に行くと、そこに飯島くんの姿が。
「飯島くんも勉強ですか?」
机にたくさんの教科書や資料を広げてるから。

