* * *
「ここが俐月くんの部屋なんだ! すごく広いね!」
母さんの話が止まらないから、いったん俺の部屋に連れてきた。
「母さんの相手して疲れたでしょ」
「ううん、俐月くんのお母さんと話すのすごく楽しかったよ!」
「俺は羽瑠に相手してもらえなくて寂しかったけど」
「……え、え?」
後ろから小さな身体を抱きしめた。
「はぁ……やっと俺が羽瑠を独占できる」
「ま、まって……ここじゃ、俐月くんのお母さん来るかも、だし」
いつもなら俺にされるがままなのに、隙をついて俺の腕から抜け出した。
え、なにこれ。
拒否されたみたいで地味に傷ついたんだけど。
……さっさと寮に連れて帰るしかないか。
俺が羽瑠不足で倒れる前に。
「えっ、わぁ! 部屋の中にお風呂あるなんてすごい」
部屋の奥からそんな声がした。

