「お母様の好みがわからなくて、たくさん買ってきちゃいました」
俺の母さんはほんとになんでも好きだから、テキトーでいいのに羽瑠はものすごく真剣に悩んでいた。
少しでも俺の母さんによろこんでほしいからって。
そういえば、前に羽瑠が出かけた日、結構な荷物を持って帰って来たときがあった。
何をそんなに買ってきたのかと思ったら、それはぜんぶ俺ので。
話を聞いてみたら「俐月くんにって思ったら、こんなにたくさんになっちゃった!」だって。
自分のものはまったく買わずに。
そこまで誰かを想えるところも、羽瑠の魅力のひとつでもある。
「それじゃあ、紅茶淹れるから、みんなでケーキいただきましょう~」
羽瑠は落ち着かないのか、ソファに座ってからも周りをキョロキョロ。

