不器用だけど、黒光くんなりの優しさが見えた瞬間だった。
人の気持ちに寄り添ってくれる人なんだろうな。
「俺でよかったら話聞いてやるし」
「ふふっ」
「おい、今は笑うところじゃねーぞ」
「転入してきたころの黒光くんを思い出しちゃって」
「別になんも変わってねーだろ」
「わたしが話しかけても迷惑そうにして、結構はっきりいろいろ言われたのが懐かしいなと思って」
こんなふうに打ち解けて、話せる仲になったのは純粋にうれしい。
「こうして友だちになれてうれしいです」
「友だち……ね」
「……?」
「まあ、少しは元気になったか? 俺が言うのもあれだけど、あんま深く考え込むなよ。何かあるなら相談に乗ってやるし」
「ありがとう、です」

