ひと晩寝てから、また気持ちを切り替えて――なんて思っていたのに。
寮の部屋に入ろうとして、思わず足を止めた。
だって扉の横に座り込んでる俐月くんがいたから。
「やっと帰ってきた」
「な、なんでここに」
もしかして、ずっとここで待ってくれてた……?
わたしが何も話さず逃げていたのに。
「羽瑠のこと待ってた」
ゆっくり立ち上がって、わたしの前に立った。
わたしの目線は地面に落ちたまま……今は俐月くんの顔がうまく見れない。
「この前……なんで泣いてた?」
ちゃんと向き合いたい、俐月くんの言葉をうまく受け止めたいのに……。
どうしても黒光くんの言葉たちが邪魔をする。
「羽瑠が何か抱えてるなら、もっと俺を頼ってほしい」
「っ……」

