『はぁ!?』 ドクンドクンと俺の心臓がデカい音を立てはじめると同時に、愛理が俺のシャツを指先で摘まんだ。 『陸……ダメ?』 “どう考えたって 今、チャンスだろっ!” なんて…俺らしからぬ考えが頭に浮かび、自然と吸い寄せられるように顔を傾け その光る桃色の唇に急接近!! だけど、あと数センチってところで あの日、愛理の父親に告げられた言葉が頭をよぎった。