なにがケチだよっ!!
俺、ケチじゃねぇし!
てか、相変わらず、人の気も知んねぇで…なんだよ。
その後、仕方なく俺はいつものように愛理と2人で帰った。
普段はこっちが腹が立つくらい空気が読めない龍二なクセして、なのに今日に限ってなんだっつうんだよ。
『あっ!オレ、急いで帰んねぇといけないから、先に走って帰るわ!』
『待てよっ!龍ニ……』
ったく、ヘンな気を使うなっつーの!
お前がいなきゃ、今みたいに愛理と2人きりになっちまうだろ。
「なんだかなぁ……」
無意識のうちに重くなっていた足取り。
そしたら 愛理が突然 歩いていた足を止めた。
「どうしたんだよ?」
「ねぇ?陸……」


