「お疲れさま~。待ちくたびれちゃったっ!」


「なんで!?お前がいるんだ?つーか、先に帰ってなかったのかよ」


一瞬、目をパチクリさせてみたが、どう見たって幻覚じゃない。


俺の顔を満面の笑みで見上げる……愛理が立っていた。


「あっ、愛理ちゃんだ!陸のこと待ってたんだ?」


「うんっ!龍ニくんもお疲れさまでした」


あぁ~また余計なことをしやがって。


先に帰っとけ!って、言ったはずなのに。


その時─、パンッ…と急に龍ニが俺の肩を叩き、なんかを企んでいるような悪魔の声で囁いた。