質問を口にした後、すぐに後悔したけど遅かった。
完全に聞く相手を間違えてるし…俺。
「まさかだけど……。愛理ちゃんの親父さんがお前になんか言ったのか?」
「……え」
「その顔は図星だな?そんなの間係ねぇじゃんっ!」
一応、龍二には今、俺が愛理の家に住んでることを話していたけど、いつもコイツのカンの良さだけは尊敬する。
高らかに龍ニの笑い声がコートの中で響き渡った…その時だった。
「2人揃って、なにが関係ないだって!」
げっ、その声は──!!
恐る恐る後ろを振り向くと
「オレがいない間に2人で仲良くおしゃべりとは、お前らいい度胸してんなぁ」
俺たちのすぐ後ろに太い眉を吊り上げ、腕組してる鬼コーチが立っていた。
日本に帰ってから、こんなふうにどこかツイていない俺は──・・・


