それから、その日は部活の練習も休みで あたしと陸は、それぞれの部屋で静かに時間を過ごした。 陸から、あんな電話をもらってパパが黙ってるわけがない。 ベッドに寝そべってテレビを見ていても、なにも頭に入ってこなかった。 その代わり、押し寄せてくるのはとてつもなく大きな不安だけで。 そして時計の針が11時を過ぎた頃。 家の前で車のブレーキの音が聞こえ…その後、すぐに階段を上がる足音が聞こえて慌ててベッドから身を起こした。 ───トントン… ノックの音と共に部屋の中に入ってきたのは