昨夜のことを思い出すと、恥ずかしいけど…それ以上にすごく嬉しくて。 『陸、あのね』 頬に触れている大きな手を思わず握った。 ───だけど… 『えっ?』 握った手は、あたしの手を拒否するかのようにパッと離された。 そしてすぐに…陸の表情から笑みがなくなり、陸がベッドから立ち上がった。 『ねぇ、どこに行くの?』