今、愛理の心も体も…全部が欲しい。
「お前の…全部、俺にくれね?」
キャンドルの淡いオレンジ色の炎が、涙ぐんで頷く愛理の顔を照らす。
それを見ると嬉しくて…俺はもっときつく抱き締めた。
けど、その行動に一瞬 愛理のカラダがビクッと震えた。
「……俺が怖いか?」
そう問うと、黙ったまま首を大きく振って「大丈夫」と言って怖くないとアピールし…俺を見つめる。
そんなことしたって、お前が必死に我慢してんのがバレバレだっつうの。
俺がお前の不安も全部…受け止めるから。
愛理の指に自分の指をしっかり絡ませた。
「俺さ…お前のこと、好き過ぎて…言葉になんかできねぇよ」


