「……陸?」 「なぁ?俺がずっと欲しかったモノがわかるか?」 全然見当がつかないのか…愛理が首を横に振る。 ホントになんもわかってねぇな。 鈍感な愛理の柔らかい頬に自分の指を滑らせた。 ただ顔を見ているだけで、胸の奥から沸き起こる…言葉にできない感情。 愛しくて愛しくて…もうどうしようもない。 「俺が欲しいのは愛理の……全部」 小さな唇にそっと自分の唇を重ねた。