「せっかく可愛い服装なのに、俯いたままって、もったいないので顔上げて貰えませんか?」
(ぅう、まただ、また優しい声がするっ、)
その優しい声に、
なぜか断ることなんて出来なくって。
私は、ゆっくりと顔を上げると...............
「...............っ、可愛くない、ですよね、」
男の人に向かって、
申し訳なさそうに声を落とした。
すると..............................
「マナさん、ですか?」
驚いた表情で聞いてくる男の人。
〝マナさん〟なんて、
聞き覚えのない名前に首を傾げていると。



