*
「えぇっ、それで付き合えたの!?」
「う、うん。ゆめ、応援してくれてありがとうね」
「もちろんだよ……っ、おめでとう」
合川先輩と付き合えてから数日後。ゆめに報告することにした。
ゆめは、「あの日、信じてあげられなくてごめん」と何度も謝ってきた。私はもちろん許すことにしているけれど。
そして写真をばら撒いたのは菜穂先輩ということが学校中に広まった。どうやら合川先輩が広めたらしい。菜穂先輩は結局私にも合川先輩にも謝らないまま、生徒会をやめてしまった。
「あ、米村」
「先輩……!」
「おっとおっと、彼氏登場じゃん! じゃあ私はこれにてお邪魔させていただきます〜」
合川先輩とばったり出くわすと、ゆめは私の背中を押してどこかへ去ってしまった。相変わらず嵐のような人だな、と思う。
「大丈夫か、米村。また菜穂に何かされたら言えよ」
「はい、そのときは絶対に言います。彼氏に守ってもらうの夢だったので」
耳まで真っ赤になる先輩。いつもの先輩とは思えないほどギャップがすごい。
可愛いなぁ……。
「今日、一緒に帰れるか。猫に餌やるから」
「はい! 私も一緒にやりたいです」
「……言うと思った。じゃあ、放課後教室迎えに行くから」
不器用で愛想がない先輩だと思っていたときが懐かしくなる。こうやって付き合っていることなんか想像できなかった。
私が初めて、恋した先輩なんだ――。
*
桜がゆっくりと散る、四月。
大好きな人と一緒に桜の木を見つめ、言葉にする。
「ずっと一緒にいれますように」
「えぇっ、それで付き合えたの!?」
「う、うん。ゆめ、応援してくれてありがとうね」
「もちろんだよ……っ、おめでとう」
合川先輩と付き合えてから数日後。ゆめに報告することにした。
ゆめは、「あの日、信じてあげられなくてごめん」と何度も謝ってきた。私はもちろん許すことにしているけれど。
そして写真をばら撒いたのは菜穂先輩ということが学校中に広まった。どうやら合川先輩が広めたらしい。菜穂先輩は結局私にも合川先輩にも謝らないまま、生徒会をやめてしまった。
「あ、米村」
「先輩……!」
「おっとおっと、彼氏登場じゃん! じゃあ私はこれにてお邪魔させていただきます〜」
合川先輩とばったり出くわすと、ゆめは私の背中を押してどこかへ去ってしまった。相変わらず嵐のような人だな、と思う。
「大丈夫か、米村。また菜穂に何かされたら言えよ」
「はい、そのときは絶対に言います。彼氏に守ってもらうの夢だったので」
耳まで真っ赤になる先輩。いつもの先輩とは思えないほどギャップがすごい。
可愛いなぁ……。
「今日、一緒に帰れるか。猫に餌やるから」
「はい! 私も一緒にやりたいです」
「……言うと思った。じゃあ、放課後教室迎えに行くから」
不器用で愛想がない先輩だと思っていたときが懐かしくなる。こうやって付き合っていることなんか想像できなかった。
私が初めて、恋した先輩なんだ――。
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桜がゆっくりと散る、四月。
大好きな人と一緒に桜の木を見つめ、言葉にする。
「ずっと一緒にいれますように」



