双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~

 彼とは何度も同じシップに乗っている。前回はパニック障害の客に寄り添い続け、その前はファーストクラスで泣きけ叫ぶ子どもをなだめ。後輩CAの手に負えない事態を完璧にフォローをする優秀なパーサーだ。

 いまだ圧倒的に女性が多いCAの中にいて苦労は絶えないだろうが、愚痴も言わずよくがんばっている。

「神城さん、次のフライトの後、連休を取られるんでしたよね」

「はい」

「ご旅行ですか?」

 答えにはならないが「たまにはのんびりしないとね」と流した。

「君も休みが溜まっているんじゃないか?」

「そうなんですよ。年明けの二月頃にでも連休取ろうと思ってるんですが」

 繁忙期の年末年始は便数が増えるので休みは取りにくい。なので連休だとどうしてもフライトが少ない閑散期になる。十一月下旬から繁忙期になる前のギリギリのタイミングで、俺はまとめて二週間の有給休暇を取っていた。

「どこか行くの?」

「はい。彼女が誕生日なんで、プロポーズをしようと思ってるんですよ」