双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~

 振り向くと湖山キャプテンがにっこりと微笑んだ。

「おはようございます」

 そういう彼も早い。やはり前線が気になったんだろう。天気図に視線を落とした彼と、さっそく上空の話を始める。

 そのうちもうひとりのキャプテンも来て、ディスパッチャーが慌ただしく書類を並べた。

「お待たせしました。最新のパイレップです。このあたり高めの高度は揺れるみたいですね。あとこちらですが着陸時ウインドシアーに遭遇したようです」

 続けてフライトプランの説明を聞き、気になる箇所を確認。瞬く間に時間は過ぎた。

「とりあえず大きな問題はなさそうですね」

 すべて確認を終えたところで、ディスパッチャーの彼が俺たちの分も淹れコーヒーを配った。

 他愛ない雑談のあとディスパッチャーともうひとりのキャプテンが消え、「神城」と湖山さんが声をかけてきた。

「はい」

「お前には言っておくが、近々俺は辞める」

「というと……」

「ベンタスの役員になる」