双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~

 そうだとしても、彼だけの問題じゃない。相手がいるんだもの。

 それから少し他愛もない話をして電話を切った。

 電話では埒が明かない。あらためて紗空が店に来てくれることになった。

 ソファーに腰を下ろしたまま、スマートフォンを持った手を座面に落とした。

 そのまま背もたれに体を預け、天井を見上げて大きく息を吐く。

【夕べの茉莉たち、とてと楽しそうに見えたんだけどな】

 紗空の目には、そう映ったのね。

 当然かもしれない。胸が弾んだのは自覚しているから。

 航輝さんは私が変わったと言ったけれど、彼は美化されているはずの私の記憶よりもずっとずっと素敵だった。私はこんな素敵な人と会っていたのかと、今でもちょっと信じられない思いだ。

 三年前よりも、大人の男の頼もしさとか自信が滲み出ていた。

 ハイスペックな人ばかりの集まりの中にいても全然引けを取らなくて。というよりむしろ私の目には誰よりも輝いて見えた。

『君が好きなタコ料理もあるよ』