双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~

 タコのガーリックソテーは、噛むほどに濃縮された旨味が口いっぱいに広がってくる。次はグリークサラダ。そもそも使っているオリーブオイルが違うのだろう。風味豊かでさわやかな香りに食欲が刺激される。

 これは箸が止まらないやつだ。嬉々として箸を進めると「うまいだろう」と声が降ってきた。

「この店はなにを食べても絶品なんだ」

「とってもおいしい」

 満面の笑みを返すと、彼はにっこりと微笑む。

「このお店によく来るの?」

「ああ。オーナーは俺や燎とも同窓の幼なじみだし、ここに来れば誰かしら友人もいるからね。次の日が休みのときは、結構な確率で来る」

 行きつけか、いいな。

 大空と翔真がいるからそもそも飲みに行く機会はなくなったけれど、来れば誰かしら友人がいるバーがあるなんて、ちょっとうらやましい。

 一方で、この店にはもう来ないようにしようと決めた。彼とはもう会いたくない。いや、会ってはいけないから。

「ここにいる人みんな友だちなの?」