双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~

 膝を擦りむき血が流れて、痛くて歩けない。途方に暮れて路地の陰でうずくまる私の上から『あれ? もしかして』と、柔らかい声が降ってきて。

『今度はどうしたの?』

 しゃがみ込んだ彼は、困ったように眉尻を下げた。

『あーあ、痛そう』

 ペットボトルの水で患部を洗い流し、ハンカチで膝を縛ってくれて、骨折はしていなかったけれど、立ち上がれない私を彼は背負ってくれた。

 ひとまず目に付いたカフェに入り、私に待つように告げた彼は、店員と言葉を交わして薬を手に入れてくれたのである。

 潮風にあたるカフェテラスで、彼はグリークコーヒー、私はチーズのようなグリークヨーグルトを頼んだ。濃厚なヨーグルトをちびちび口にするたびに、心も膝の痛みも落ち着いてきて、器が空になった頃には、なんとか脚を伸ばせるくらいには元気になれた。

 彼は、ゆったりと椅子に座り、邪魔そうな長い脚を組んでいた。