双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~

 あぶないあぶない。彼のことだ。あっけらかんとセフレとでも言い出しかねない。

 紗空の手を引き、店の奥へ向かう。

「茉莉? どうかした?」

「説明の前に、あ、あの人はどうしてここに?」

「燎(りょう) さんのお友達よ。青扇学園 の同級生なの」

 燎さんとは紗空の夫だ。

 青扇学園とは資産家の子女が集まることで有名な一貫校。紗空や紗空の夫が青扇だとは知っていたけれど、まさか彼も青扇出身とは。

 考えてみれば、彼は私の知る普通のパイロットとは少し雰囲気が違っていた。滲み出る気品ともいうか、只者じゃない空気というか。

「パイロットなんでしょう?」

 念のため聞いてみた。

「そうそう。旧華族というお家柄だったと思うわ。確かお父様もお兄様もパイロットで、お母様はCAだった方だと思う。一族揃ってなんてすごいわよね」

 以前グランドスタッフの友人から聞いた情報と同じだ。