急いで二階に下り、早速着替えに取りかかる。
パーティーの主役、紗空とは大学時代からの親友だ。
北関東の国立大学に通っていた私は、地元出身の彼女の家によく遊びに行った。
彼女の家は不動産会社を経営している資産家なのに、紗空自身も彼女の家族も気取りがなく明るくて、とても優しく私を受け入れてくれた。
思えば疎遠になっていた祖父母と再会できたのも紗空のおかげ。
父が亡くなり母が再婚してからは、祖父母との交流はまったくなくなっていた。
紗空には亡き父の話をしていて、名字が西連寺だったと言ったことがある。珍しい名前なので彼女の記憶に残ったのだろう。彼女はたまたまこの店の常連客で、祖母が渡した名刺の西連寺という名字で『もしかして』と聞いてくれたのだ。
それが今から四年くらい前 。早速私は店を訪れ、私たちは涙の再会を果たした。



