双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~

 迎える準備をしなければ。

 今夜は私の手料理で迎えたい。子どもたちの分と作り分けて、久しぶりに彼のためだけに腕をふるおう。

 お店は定休日なので、子どもたちを祖父母に見てもらい買い物に出かけた。

 メニューはなににしようかと考えて、付き合っていた頃、航輝さんの部屋で作った料理を思い出した。あのときは確かハッシュドビーフにキッシュだったか。 

 いつになく買い物が楽しい。

 懐かしさを胸に、今夜は少しだけ似せて鶏のトマト煮にしよう。ジャガイモのポタージュに、ゆで卵のサラダにと決めていく。

 ついでにお揃いのカップを買おうかと心が揺れたが、すんでのところ我慢する。形に残るものを買うのはまだ早い。せめてもと、朝食用の食パンを高級品にする。今夜も飲むかもしれないから、輸入物のチーズも買った。

 買い過ぎちゃったかな。

 すれ違うご近所さんと挨拶をして、ふと後ろを振り返ったときだった。

「あっ」と思わず声が出た。

「航輝さん……」

 ちょうど彼が歩いてきたところだった。