私の身体に火をつけるだけつけて、彼は「明日いったん帰ってまた来るよ」と、体を離す。
喉もとまで出掛かった『抱いて』という言葉を飲み込んで、思い出した。
この人は私の心を翻弄する天才だ。
「あっ、客間に布団を敷いてあるから使って」
慌てて逃げるように立ち上がった。
廊下に出て胸を抑える。
こんなふうに流されちゃいけない。腰を据えて、ちゃんと考えなければ。
あくる朝「ママ」と呼ぶ声にハッとして飛び起きた。
変わらぬ朝に、昨夜の出来事は夢かと思う。
寝ぼけ眼できょろきょろと見回すも、やはり寝室に航輝さんはいない。
頭に手をあててハッと思い出す。そうだ、夢じゃない。彼はここにいて、客間の布団で寝ているのだ。
時計を見れば朝の六時。
夕べはなんだかんだと一時近くまで起きていた。いつもなら子どもたちと一緒に寝てしまうから完全に寝不足である。少し飲みすぎたのも相まって頭が重い。おまけに泣きながら眠ってしまったから。
喉もとまで出掛かった『抱いて』という言葉を飲み込んで、思い出した。
この人は私の心を翻弄する天才だ。
「あっ、客間に布団を敷いてあるから使って」
慌てて逃げるように立ち上がった。
廊下に出て胸を抑える。
こんなふうに流されちゃいけない。腰を据えて、ちゃんと考えなければ。
あくる朝「ママ」と呼ぶ声にハッとして飛び起きた。
変わらぬ朝に、昨夜の出来事は夢かと思う。
寝ぼけ眼できょろきょろと見回すも、やはり寝室に航輝さんはいない。
頭に手をあててハッと思い出す。そうだ、夢じゃない。彼はここにいて、客間の布団で寝ているのだ。
時計を見れば朝の六時。
夕べはなんだかんだと一時近くまで起きていた。いつもなら子どもたちと一緒に寝てしまうから完全に寝不足である。少し飲みすぎたのも相まって頭が重い。おまけに泣きながら眠ってしまったから。



