双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~

「少し飲む? ちょうど紗空からもらったワインがあるの」

 酔った勢いがあった方がいい。とても素面では話せないもの。

「じゃあ、もらおうかな」

 食事は済ませたから軽くでいいか。

 野菜を添えたスモークサーモンにチーズ。玉ねぎと一緒にオイルサーディンを温めて。トレイに並べていると、いつの間にか彼がキッチンに来ていた。

「手伝うよ」

「あ、ありがとう」

 そういえば彼のマンションに行ったときは、彼がキッチンに立ち手際よくコーヒーを出してくれたり、お酒を飲むときはおつまみを出してくれた。

 料理も手伝ってくれて。楽しかったな……。

 航輝さんは飄々としていて掴みどころがないけれど、まめな人だ。

 彼と結婚する人は幸せだろう。今夜のように子どもたちと遊んだり、言われなくても家事を手伝うだろうから。

 テーブルにお皿を並べて、ワインは彼に開けてもらう。慣れない私と違って、彼はスポンと音を立て、スムーズにコルクを抜く。

 ワイングラスは私のお気に入りのベネチアングラスだ。