双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~

 私は実父を早く亡くし、母が再婚した養父とはいい思い出がない。そんな経験からか、父親はいなくても子は育つと思っていた。

 その選択に後悔はないが、子どもたちには父親を知る権利があるんだよなと、最近になって思うようになった。

『ぼくの、パパは?』

 先週、絵本に出てくる仲のいい家族の父親を見て、大空に聞かれた。

『大空と翔真のパパはね、とても遠くにいるの』

 心の距離で言えば嘘じゃないが、彼は会いに行こうと思えばいつでも会える距離にいる。

 いつの日か、あなたたちのパパはパイロットなのよと教えるつもりではいるが。

 その場合、写真は見せるか、見せないか。名前を含め、どこまで正直に伝えたらいいかとか、まだ結論を出せていない。

 父親を教えられないという後ろめたさゆえか、大空と翔真が飛行機に向かって手を伸ばすたびに、父を恋しがっているように感じてしまう。

 その飛行機を彼が操縦している気がしてしまうのだ。

 縁談を抜きにしても、そろそろ真剣に考える時期なのかもしれない。