どんな君でも愛してる


 並木さんは私の必死に間に合わせた振り込みに感謝してくれた。そして失態の謝罪を受け入れてくれた。

 それから急速に親しくなった。最近はこんな軽口や冗談を叩けるようになってきた。並木さんは気さくで、融通が利く人だった。私はそのおかげで大分助かった。

 イレギュラーなことも話せばわかってくださるし、最後には無理させて悪かったなと私に言ってくれた。その一言で私は救われたようなものだ。その際、ミスをした後輩を庇う私に、とても同情してくれた。

 北野さんは本当は能力がある。それは教えていたからわかる。仕事への意識の問題だと思う。彼女はここに入社したときから特別扱いをされてきた。彼女は大きな取引先のお嬢様だった。要するに、コネ入社だ。

 そして、彼女自身も、自分の意思でこの会社に入ったわけではないと言うことがあった。つまり、この会社が好きではない。だから仕事も好きじゃない。悪循環の始まりだった。