「仙台の篠田さんたちは、きっと並木さんがいなくなって寂しいでしょうね」

「俺も寂しいよ。あいつらの代わりに寂しい俺と仲良くしてくれ」

「ええ、私なんかでよければ、いつでも呼んでください」

「よし、約束したぞ」

 そして、その後もくだらない話をしながら大笑いをして食事をした。店を出ると、歩きながら彼が言った。

「君は独り暮らし?」

「はい、そうです。並木さんはご実家どちらなんですか?」

「俺は東京のはずれだ。通うには遠いからね。それより、もう一軒いかないか?自宅じゃないならどうだ?」