相川君は不機嫌そうにずうっと飲んでる。

「うん。彼に手作りの押し花のしおりを作ってあげたことがあって、それを見せられたら戻った」

「そうなんだってね。凛花って部屋にいっぱい押し花飾ってたもんね。でもそれで記憶戻るとかなんかロマンチック。ね、相川君もそう思わない?」

「……」

「相川君、心配かけてごめんね。お見舞いだけじゃなく、あれからメールもたくさんくれて、嬉しかった。本当にありがとう」

「川村、お前、本当にあの人と結婚するのか?」

「ちょ、ちょっと、相川君ったら」