どんな君でも愛してる


 人事部長が意を決したように、急に社長に向かって口を開いた。部長は私を庇い、その場で社長に意見してくれた。社長の不機嫌そうな顔を見た私は、色々と申し訳ございませんでしたと謝るしかできなかった。君は悪くないと部長は言った。

 そして、次の異動で突然部長に辞令が出た。翌月頭から地方へ異動になったのだ。この間私を庇ったせいだとすぐにわかった。部長に泣きながら謝ると、いいんだよと笑いながら言ってくれた。

 今まで北野さんのしりぬぐいを全て君一人にさせていたのに、あんな理不尽なことで責められる君を守らないでどうすると言ってくれた。ご家族もあるというのに、謝っても足りなかった。

 新しい人事部長が来た。前に営業一部の部長だった人だ。その人が私にある提案をした。

 私は来週から工場へ期間限定で異動する。管理部から数人が選ばれて新しい工場の新設に携わる。事務移行の必要もあり、本社のシステムを知っている管理部門の数人が手伝いに入るのだ。予定では三か月。一時出向のようなものだ。